伊豆半島の東側を南北に縦断する国道135号は、伊豆観光に欠かせない道路です。1年を通して観光客が往来するこの道路沿いに「ステーキサロン カウボーイズ」はあります。西部劇をテーマにした店舗は、日常を忘れさせてくれるような空間。そんなウェスタンの世界観で味わう、ワイルドなステーキは格別です。今回は、そのステーキの魅力と名物マスター、お店の雰囲気、おすすめポイントなどをレポートします。
ステーキサロン カウボーイズについて

鮮やかなブルーの看板がひときわ目を引き、木製の外壁に取り付けられたスイングドアは、まるで映画のセットのようです。店舗前に飾られたレトロなバイクは、以前はハーレーでしたが、いつの間にかヨーロピアンスタイル(日本製)に変わりました。夜は暖色系の温かい光が店舗を浮かび上がらせ、店内をぼんやりと映し出す木製の格子窓からは、ガンマンたちの会話が聞こえてくるようです。

伊豆急川奈駅から徒歩も可能ですが、車やバイクでの来店が多いようです。駐車場は店舗前に数台分あります。店主に定休日を尋ねると、「不定休だけど、遠くから来るお客さんが多いから、ほとんど休まない」とのことでした。20年以上、いろんな曜日でお店を訪れましたが、休みだったことがありません。そして、常にワンオペで切り盛り。入り口には、ランチも含め、一通りのメニューが手書きのボードで掲げてあり、平日のお昼を過ぎた時間帯は空いています。

店内の壁には、コルトSAAやウィンチェスターライフルといった西部開拓時代を代表するモデルガンが飾られ、革製のガンベルトや鞭が天井の梁から垂れ下がっています。大きな木製のカウンターテーブルはライトの光で温かみを増し、ゆとりある空間でゆっくりと食事ができます。
お店はセルフサービスです。お冷はカウンターに用意してあり、料理は出来上がったものをカウンターから席まで運び、食べ終えたら食器を返却するシステム。

フォークやナイフは、お冷のそばに用意があります。
マスターについて
カウボーイズの魅力の一つが、名物マスターです。ウェスタンシャツに身を包み、時にはカウボーイハットを粋にかぶってカウンターに立つ姿は、まるで西部劇映画に登場する酒場を訪れたような、ノスタルジックな錯覚へと誘います。しかし、マスターの魅力は見た目だけではありません。ステーキとグリルの焼き方の違いといった料理雑談から、最新のインボイス制度に関する解説まで、訪れる客を飽きさせない巧みな話術も面白いのです。
注文時も、「170gのステーキを」と控えめに注文すると、マスターのおススメマシンガンが炸裂。「400gの魅力」や「赤身ステーキの滋味」…などなど、一通りのマスター劇場を堪能し、一つランクを上げて「それじゃあ、220gで」と告げ、注文完了です。毎回、この一連のやり取りがお決まりで、カウボーイズの名物と言っていいでしょう。
メニュー
【平日ランチメニュー】 11:00~13:30 990円 (ライス付き)
・ハンバーグステーキ
・チキンステーキ
・ポークステーキ
・ハムステーキ
・フィッシュステーキ
【ステーキメニュー】(ライス付き)
・ビーフステーキ
170g 1690円
220g 2190円
270g 2690円
400g 3590円
500g以上は4690円~
・赤身ステーキ 1690円~
・ハンバーグステーキ 1390円
・チキンステーキ 1290円
・ポークステーキ 1490円
・お子様サイコロステーキ 1490円
以前はランチにオージービーフステーキがラインナップされていましたが、2025年2月時点ではメニューにありませんでした。
カップルやグループの場合は、ビーフステーキにハンバーグやチキンなどを組み合わせて注文するのも、いろいろな味が楽しめておすすめです。
ステーキ

テーブルにメニュー表はなく、入口にあった手書きボードとほとんど同じものが店内にもあります。
注文はマスターに口頭で伝えます。今回は「220g」のステーキをお願いしました。
注文が決まると、マスターはカウンターの奥にある厨房に下がり調理に取りかかります。厨房とホールの間は扉一枚分の空間で繋がっているだけなので、肉を焼くジューッという音や香りはほとんど伝わってきません。鉄板の上でステーキを返す時に出るような金属音が、時折漏れてきます。
ステーキが焼き上がると、「はい、ステーキ焼けたよー」とカウンターに並べられ、それを自分でテーブルに運びます。鉄のプレートは意外に重く熱いので、注意が必要です。ナイフとフォークはカウンターそばに用意があります。
ステーキを運んでいると、肉と醤油の香ばしい香りが湯気と共に鼻腔を刺激し、食欲をそそります。

ナイフで切り分けしやすいように、あらかじめ肉に切れ込みが入れてあります。ステーキにはたっぷりのモヤシが添えられ、醤油ベースのソースがプレート一面に注いであります。焼き加減はミディアムレアで提供され、分厚い部分はレアに近い状態です。ソースと一緒に肉を頬張ると、柔らかく、じわっと肉汁があふれ出し、牛肉の味わいと醤油の香ばしさが口いっぱいに広がります。塩とブラックペッパーがふりかけのように振られているので、ガツンとパンチの効いた味わいです。
まとめ
伊豆の観光道路、国道135号線沿いに位置する「ステーキサロン カウボーイズ」は、一歩足を踏み入れると西部劇の世界が広がるユニークなステーキレストランです。鮮やかなブルーの看板とスイングドアが目を引く外観、そして店内は西部開拓時代の武器や装飾品で彩られ、訪れる人を日常から解放します。名物のステーキは、名物マスターとの楽しいやり取りも込みで楽しめます。気さくなマスターとの会話もこの店の魅力の一つです。セルフサービス式で、お冷や料理の配膳、食器の返却も自分で行うスタイル。「ステーキサロン カウボーイズ」は伊豆観光やドライブのランチやディナーに、ウェスタンな雰囲気を楽しみながら美味しいステーキをガツンと食べたい方におすすめです。
基本情報
■ 営業時間
11:00 – 20:30(通し営業)
ランチLO 13:30
ディナーLO 20:30
■ 定休日
不定休
■ 駐車場
あり
■ 所在地
〒414-0051 静岡県伊東市吉田747−120 石田ビル