横浜には数多くの喫茶店が存在し、その中でも歴史と味を守り続けている老舗喫茶店、相鉄線弥生台駅すぐ、昭和レトロな雰囲気が魅力の「珈琲園」に行ってきました。今回は、そんな「珈琲園」の魅力をたっぷりとお伝えします。
アクセスは電車で相鉄線弥生台駅下車、南口から徒歩約5分。
車の場合は、専用駐車場が店舗裏側に1台と、徒歩1分ほどの「弥生台郵便局前駐車場/パークダイレクト」に1台用意があります。パークダイレクトの駐車スペースには「珈琲園」と書いたボードがあります。店舗所在地や駐車場の地図はページ一番下の基本情報をご覧ください。
緑の鉢植えがいっぱいに並べられた入口。
店内に足を踏み入れると、カウンター席とテーブル席があり、木の温もりを感じる昭和レトロなインテリア。昭和58年の創業からほとんど変わらないという内装は、温かいライトの光で落ち着いた雰囲気です。今回はテーブル席に案内され着席、優しく体を支えてくれる藤の椅子が心地よい。
カウンター席はコーヒー片手に新聞に目を落とす年配男性、タバコを吸いながらヘッドフォンで音楽に聴き入る男性客など、ひとりでもくつろげる空間です。テーブル席は女性の集まりや食事中の夫婦、デザートを堪能する若者など、それぞれの時間をゆっくり楽しんでいました。
カウンター席は木・土曜日を除いて喫煙可能です。木・土曜日は店内禁煙のため、店外に灰皿が用意されています。時折、カウンター席からたばこの煙が立ち上っていましたが、換気扇に吸い込まれるせいか、それほど臭いは気になりません。
この日は「風光万花」という写真展が開催されていて、壁は美しい作品で一杯。今回が10回目の開催です。
テーブルにはグラニュー糖と琥珀色のコーヒーシュガー、それと塩が置いてあります。
注文は料理と一緒に、お得な「お食事セット」(税込 500円)をお願いしました。
11:30 ~ 15:00 のランチタイムは、同じ内容のセットが「ランチセット」として提供され、400円です。
セット内容はサラダと飲み物。飲み物はコーヒーや紅茶、自家製フルーツドリンクから選べます。
料理はスープ付きなので、全部で「サラダ・飲み物・スープ・メイン料理」が提供されます。
サラダとスープ
15分くらい待つとサラダが運ばれてきました。シャキシャキのレタスや青菜、玉ねぎ、キュウリなどに、ニンジンと紫キャベツが添えられ彩鮮やか。まろやかな酸味の自家製ドレッシングでサッパリといただきます。ランチには地元の野菜がふんだんに使われています。
温かいスープはやさしい自然の甘味を感じ、その甘さの正体は
スープの底に沈むたくさんの野菜でした。
手作り野菜カレー
そして待つこと35分、「手作り野菜カレー(税込 980円)」の登場です。奥深いスパイシーな香りを放ちつつも辛さは控えめ、マイルドなカレー。青菜、アスパラ、ズッキーニ、インゲン、ニンジン、ジャガイモ。野菜はどれも生々しく新鮮で柔らか。それぞれの個性を損なわないように味付けは控えめ。口に含むととろける様な舌触りで、野菜の甘味とスパイスの香りが口中に広がります。甘酸っぱいプチプチのレーズンやカリカリ食感の福神漬けをはさむことで味わいに変化をもたらし、飽きることなく最後まで食べることができます。ご飯とカレーの量のバランスもちょうどいい感じ。
喫茶店ナポリタン
懐かしい昭和の喫茶店の味わい、「喫茶店ナポリタン(税込 850円)」に目玉焼き(50円)をプラス。ケチャップ味は控えめで、ほんのりとした酸味でホッとするような温かみを感じるナチュラルな一品。太く柔らかい麺にソースがよく絡みじんわりと美味しい。昭和ナポリタンの定番具材と言えば玉ねぎ・ピーマン・ソーセージですが、ピーマンの代わりに青菜が使われていて、かすかな苦味と歯ごたえが新鮮です。玉ねぎからしみ出す甘味とソーセージのうま味、横に添えられた目玉焼きの黄身を絡めとり口に運ぶと、濃厚で複雑な味わいが口中に広がります。
食後の飲み物
食後のコーヒは、「珈琲園ブレンド」をチョイス。まずは何も入れずコーヒーの風味を楽しみます。上品な酸味と程よいコクでバランスのいい味わいです。次にコーヒーシュガーを少量投入。緩やかに溶けていく砂糖の甘味がコーヒーの苦みを緩和、グラデーションのような味のうつろいは時をゆっくりと感じさせ、喫茶店の醍醐味を満喫することができます。最後にミルクを混ぜると、酸味が消えてとてもマイルド、サラリとした飲み口でゴクゴク飲んでしまいそうです。セットのコーヒーも単品と同様、一杯ずつ丁寧に淹れたものが提供されます。
自家製フルーツドリンク「泉区産ゆず」。飲み方は、ジュース、スカッシュ、ホットから選べて、今回はジュースで注文。ゆずの芳香な香りと微かな苦味を含んだ味わいが、上品な甘みとブレンドされ絶品でした。
この果物を漬けこんだ瓶は、入口を入った正面の大テーブルの上に並べてあります。中身を見ながらメニューのどのジュースか考えるのも楽しいです。
コーヒーについて
弥生台の喫茶店「珈琲園」のコーヒーへのこだわりは、良質の豆を注文後に挽き、豆に合わせた方法で丁寧に抽出することです。抽出方法もドリップ式、サイフォン式、水出し式など様々。
メニューには、コーヒーの味の目安となる「コク・苦味・さわやか」などの項目があり、コーヒ豆のイラスト1~3個で評価してあります。苦味が強いものは豆3個、程よいコクは豆2個など、おおよその味の見当がつきます。
コーヒーやアイスコーヒーには月替わりメニューがあり、今回はエチオピアの標高2000mほどに位置する小さな村「ダンシェ」でとれたコーヒーでした。生産者の手作業で産み出される高品質な豆は、ストロベリーのような華やかな香りとマンゴーの果実感、そしてアーモンドのような香ばしさを楽しめる…、メニューの詳しい説明からもコーヒーへのこだわりが伝わってきます。
おかわりが半額のコーヒーやカフェインレスのものへの変更など、サービスも充実で、珈琲豆・紅茶の販売もあります。
その他のメニューなど
弥生台「珈琲園」は手作りデザートも豊富です。今回は秋らしく、和梨と洋梨の手作りコンポートを使った「秋のフルーツパフェ」、国産栗を使った手作りモンブランが目を引きました。他にも、昭和風のしっかり固めたプリンに、地元牧場のアイスと季節のフルーツをあしらったプリンアラモード。しっとり、フワフワの無添加シフォンケーキは自家製ジャムで頂きます。
コーヒー以外にも紅茶のラインナップも豊富で、ホットの紅茶はすべてポットサービス(約2.5杯分)です。そして注目したいのが自家製フルーツドリンク。飲み方を、ジュース・スカッシュ・ホットから選ぶことができ絶品。
食事の限定メニューには「焼きナスと生ハムの冷製パスタ」や自家栽培無農薬バジルを使った「バジルジェノベーゼ」などがありました。その時々で変わります。
アルコールにも自家製のこだわりが伺え、「自家製リモンチェッロや自家製フルーツシロップサワー」などを楽しめます。
また、フリーWi-Fi完備で、パスワードは店内に掲示されています。PCの電源も使えて、スマホの充電器はスタッフさんに声を掛けると無料で借りることができます。
お支払いは現金の他、Paypay、LINEpay、楽天payが使用可能。クレジットカードは使えません。
横浜・弥生台にある老舗喫茶店「珈琲園」の魅力をたっぷりとお伝えしました。昭和レトロな雰囲気の中で、丁寧に淹れた一杯のコーヒーや、手作り料理をゆっくりと味わうことができます。地元産の食材を使ったメニューや、鮮度のよいコーヒー豆の販売など、こだわりの詰まったお店です。ぜひ一度訪れて、昭和レトロな喫茶店で温かい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
基本情報
営業時間
10:00 ~ 20:00(LO 19:00)
定休日
火曜日
所在地
神奈川県横浜市泉区弥生台26−5
駐車場
弥生台郵便局前駐車場/パークダイレクト(「珈琲園」と書いてある場所があります)